羊水検査 =確定的検査=
羊水検査
羊水中に含まれる胎児の細胞を用いて、胎児の染色体異常がないかどうかを調べる検査です。
■羊水の採取方法
超音波検査を実施して、胎盤の位置や羊水量などのほか、胎児の位置や姿勢も確認した上で、妊婦さんの腹部に細い針を刺して羊水を採取します。この手技を「羊水穿刺」と呼びます。
羊水穿刺中も超音波で穿刺針の先端の位置を確認しながら行い、穿刺後にも胎児の状態に異常がないことを確認します。
■羊水穿刺の安全性
羊水を採取する際に腹部に細い針を刺しますので、全く危険がないわけではありません。羊水穿刺の合併症としては、流産、破水、出血、腹痛、子宮内感染、胎児の受傷、早産などがあります。適切な処置で対処できる場合がほとんどですが、最終的に流産や胎児死亡にいたることもあり、その確率は0.3%~0.5%(1/200~1/300)といわれています。
羊水検査の種類
※RapidFISHI迅速検査は羊水染色体分析を実施する場合にのみ追加できる検査です。
■羊水染色体分析
羊水染色体分析では、羊水中の胎児の細胞が検査の対象となりますが、細胞数が少ないため、培養して細胞数を増やします。細胞が十分に増えた時点で、染色体の形態的特徴が選別できる時期の細胞を選び、染色体を染色液で染め、顕微鏡下にて染色体を観察します。
■RapidFISH迅速検査
RapidFISH迅速検査は、羊水中に含まれる胎児の細胞を培養せずに、胎児の13番、18番、21番、XおよびY染色体の数の変化を迅速に検出するスクリーニング検査です。検査結果は確定ではありませんが、RapidFISH迅速検査で異常検査(陽性)であった場合羊水染色体分析でも同じ異常結果となるのは99.83%、また本検査で正常結果(陰性)であった場合で羊水染色体分析でも正常結果となるのは99.96%となっており、確定診断である、羊水染色体分析の結果を予測することができます。
確定診断については羊水染色体分析の結果をお待ちください。
以下の理由により検査結果を判定できない場合があります。
・羊水量や、羊水中に含まれる胎児の細胞が不足している場合。
・母体血液が混入している場合で、胎児が女児の場合。
・異常シグナル数の細胞の割合、および正常シグナル数の細胞の割合が
判定基準外の場合。
■検査費用・検査時期
検査費用(税込) | ■羊水染色体分析 132,000円 ■RapidFISH迅速検査 33,000円 ※羊水染色体分析にプラス金額 |
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検査時期 | 妊娠15週以降 |